ファッション界の巨匠が残したもの
彼らの軌跡
インスパイアされた無限の想像力とパッションが世界を一つにすると信じる国際イメージコンサルタントの吉村ひかるです。
「コム デ ギャルソン」と「ヨウジヤマモト」がパリコレにデビューする前の日本人デザーナーと言えば、三宅一生、高田賢三そして山本寛斎の3人でした。奇しくもこのうちのお二人が、2020年に逝ってしまい多くの人々がショックを隠せません。ただ、我々に残してくれたものは大きく、これを活かしていくことが我々の役目なのかもしれません。
行くぞっ!行くぞ~!山本寛斎
常に明るい人柄と行動力、表現者として大きな存在感を放っていました。ファッションという括りに収まらず、音楽や芸術を巻き込み、世界に発信し続けたファッションデザイナー。デビッド・ボウイの衣装を手掛けたり、ライブイベントのプロデューサーとして活動したりと、受けるエネルギーは常に強烈でした。他のデザイナーと比べるとアウトロー的な存在だったと思う方が多いようです。
ただ、祭りとしてのライブ、エンターテインメントのショーにこだわり、モデルの年齢は気にしない、体形も様々といった手法は、今から考えれば、いち早いダイバーシティを実現していたといっても過言ではないでしょう。
西洋と東洋の融合!高田賢三
一方、フォークロア旋風を巻き起こしてきた高田賢三。多彩な色をカラフルに楽しく使用し、オーバーサイズのゆったりしたデザインで、既製服を楽しく着ることを教えてくれました。晩年、「ケンゾー」として本人の手を離れてもなお、LVNHグループ傘下でグローバルブランドとして継続し、ブランドコントロールを失わない姿勢は尊敬に値します。ラルフ・トレダノ会長は「独創的なカットや多彩な文化からのインスピレーション、エキゾチックなプリントで、賢三は紛れもなく東洋と西洋の融合というファッションの新たなページを記すことに貢献した」と言っています。
純粋に服が好きで、喜びを分かち合うようにチャーミングな服を作り続け、パリにすっかり溶け込んでいた賢三。
カールラガーフェルドに続き、次々と巨匠たちが去りましたが、彼らの生きてきた軌跡を辿ってみることは、行き詰った時に一つの指標を示してくれる最高の手本かもしれません。
グローバルなイメージコンサルティングオフィスBEST GRADE
エグゼクティブに向けたイメージコンサルティングオフィスBEST GRADE
Written by 吉村ひかる
グローバルでトップ10%の国際イメージコンサルタントと認定される
イメージブランディングのプロフェッショナル
- 株式会社BEST GRADE 代表取締役 リーダー服飾研究家
- BEST GRADE アカデミー主宰
- AICI国際イメージコンサルタント協会認定 国際イメージコンサルタントCertified Image Professional
- 一般社団法人パフォーマンス教育協会公認 エグゼクティブ・パフォーマンス・インストラクター