言葉の魔術「パジャマスーツ」
紳士服業界のシフト
経営者と企業のブランディングに印象管理の重要性を伝える国際イメージコンサルタントの吉村ひかるです。
昨日、某大手百貨店のマネージャーと1時間程お話する機会がありました。コロナ禍であっても紳士服業界の売上は変わらないとのこと。聞けば、従来のスーツを着て仕事をしてきた多くの方々がビジネスカジュアルに移行していますが、ビジネスカジュアルにするにも買い替えが発生するので、お店に落とす金額は同じとのこと。
そして、私も身をもって感じているのが30代~40代の起業家がすごい勢いで増えているので、正式な場面(例えば、契約締結やパーティのシーン)が増え、そのために着用するスーツやタキシードの需要が増えているとのこと。若い方の中では、今までビジカジで過ごしてきたけど、改めて良いスーツに触れ開眼したとの話も聞きました。
パジャマスーツのネーミング
そのような中、一線を画して勢いを吐いているのが、AOKIの「パジャマスーツ」です。昨年11月に発売されているので多くの方がご存知だと思いますが、上下1万円前後という手ごろな価格も支持され、累計販売着数3万着を超えたそうです。しかし、当初は「ホーム&ワークウェア」のネーミングで売り出していたそう。おそらく、このネーミングでは100人聞いても誰も心ときめかなかったでしょう。店頭を訪ねるお客様が「パジャマスーツありますか?」と数人続いたことで、数日後には同社は今のネーミングに変えたそうです。全国展開する企業ですが、迅速な判断はここでも勝敗を分けましたね。
「パジャマ」と「ビジネススーツ」という正反対のものを組み合わせる意外さは、海外でも取り上げられる結果となりました。業界人からは決して出ない発想ですが、お客様にとっては単純明快で呼びやすいことが一番なのでしょう。
言葉の重み
言葉の重みを考えたとき、映画字幕翻訳者の戸田奈津子さんを思い出しました。彼女いわく、字幕の文字はセリフ1秒あたり3,4文字。レイアウトは1行あたり13文字で、2行が限界だそうです。彼女の翻訳の完成度の高さは誰もが知るところ。私も彼女のものすごい意訳に鳥肌が立つほど感動することが多々あります。
世の中の価値観が変化している今、言葉のもつインパクトの大切さが見直されているいる気がします。使い方によって暴力にもなってしまう言葉を、いかに知性をもって、楽しく創造力をかき立てるものにするのか、そんな言葉が溢れて欲しいと思います。
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Written by 吉村ひかる → 詳しいプロフィールはこちら
グローバルでトップ10%の国際イメージコンサルタントと認定されるイメージブランディングの専門家
・株式会社BEST GRADE 代表取締役
・BEST GRADE アカデミー主宰
・AICI国際イメージコンサルタント協会認定 国際イメージコンサルタントCertified Image Professional
・一般社団法人パフォーマンス教育協会公認 エグゼクティブ・パフォーマンス・インストラクター
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