ファストファッションの行方
ファストファッションの行方
経営者と企業のブランディングに印象管理の重要性を伝える国際イメージコンサルタント・リーダー服飾研究家の吉村ひかるです。
先日は、「持続可能な衣服のEU戦略」をテーマにしたお話を拝聴する機会がありました。
スピーカーは、駐日欧州連合代表部の方。
ショッキングだったのは、「欧州グリーンディール」という施策に、EUはファストファッションを「流行遅れ(out of fashion)」にすることを公言しているという。
SDGsが謳われて久しいですが、公の戦略になっているとは!
この流れは、遅かれ早かれ日本にも来る施策であることを考えると、対策が必要なメーカーも増えていくことでしょう。
お仕立て品の時代
そのための戦略の一例を挙げると、「リサイクル可能な衣服でなければ販売してはいけなくなる」とのこと。
つまり、様々な素材の糸が混じった混紡の服地は、分解が難しくリサイクルは困難に。
ゆえに、ウール100%などの高品質な服地が、へたりが遅く長期間着られて、着古した後のリサイクルも簡単だということになります。
もう一つの戦略例は、「売れ残りの廃棄を停止する」という。
これは大変!
今でさえ各社似通ったデザインやカラーが多いと感じる昨今なのに、メーカー側はさらに確実に売れるものしか作らなくなることは必至です。
売れるかどうかわからないけれど、感性を研ぎ澄ました服や、差し色と呼ばれる色は、残念ながら減少していくかもしれません。
このように考えてくると、これから脚光を浴びてくるのは、注文を受けてから作成し、在庫を作らない、
オーダーもの、お仕立てのものが成長拡大してくると考えられます。
お仕立ての良さは、自分の好きな素材で、自分の好きな色で、自分の好きなデザインで唯一無二の服が手に入れられるということ。
冒険のし甲斐があります。
加えて自分サイズなので、愛着を持って手入れをしながら長く着られます。
選ぶ責任
購入したものを大切に、少しでも長く着用することは当然の大前提として、その前にそもそも何を購入するかが、一番大切になってくるのかもしれません。
まさに選ぶ責任。
生き方やビジネスへの向き合い方にも共通していませんか。
Z世代を見ていると、リユースすることを前提に、ストーリー性のあるものや素材を吟味して購入している様子を拝見していると、
我々もうかうかしていられませんね。
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エグゼクティブに向けたイメージコンサルティングオフィスBEST GRADE
Written by 吉村ひかる
グローバルでトップ10%の国際イメージコンサルタントと認定される
イメージブランディングのプロフェッショナル
- 株式会社BEST GRADE 代表取締役 リーダー服飾研究家
- BEST GRADE アカデミー主宰
- AICI国際イメージコンサルタント協会認定 国際イメージコンサルタントCertified Image Professional
- 一般社団法人パフォーマンス教育協会公認 エグゼクティブ・パフォーマンス・インストラクター