エリザベス女王のファッション

装いにメッセージを込めていた
経営者と企業のブランディングに印象管理の重要性を伝える国際イメージコンサルタントの吉村ひかるです。
エリザベス女王の70年の功績を、多くのメディアが様々な視点から伝えていますね。
ファッションについてもしかり。
ここでは、センスやオシャレという視点ではなく、
「印象管理に欠かせないコミュニケーションツール」としての彼女の装い方にフォーカスしてみたいと思います。
穏やかで飾らず、凛としてゆるがない。
英国民に「好き」と慕われたのは、その姿勢と人柄ゆえですが、それを装いでもしっかり表現されていました。
2つのコミュニケーション・ポイント
装いに込めた、国民とのコミュニケーション・ポイントは沢山ありますが、ここでは2つ挙げましょう。
1.カラーにメッセージを込める
公務の定番ワードローブとなっていた、ドレススーツ、つばのある帽子、ブローチ、パールネックレス、パンプス、ロウナーのバック。
鮮やかな色目が記憶に新しいですが、これは、国民が遠くから見ても確実に見つけられるようにとの配慮から明るい色目を好んで着ていたと言われています。
ウクライナ侵攻が始まってからは、外交で要人と会う際にはウクライナカラーを率先して身に着ていたそう。
また、フィリップ殿下を追悼する礼拝では、通常の黒ではなく、あえてフィリップ殿下が好んだ色「エディンバラ・グリーン」を着て参加されていました。
彼女が身に着ける1着1着には、必ずメッセージが込められているのです。
2.庶民感覚を示す
結婚式を挙げた1947年は終戦からまだ2年後。
国民は配給で生活していました。
彼女は国民と同じ方法、つまり配給券でサテンの生地を購入しウエディングドレスを作成したという。
後日、ドレスの4メートルのトレーンは第2次大戦後の「再生と成長」の象徴と称えられました。
また、気づかれている方も多いと思いますが、同じ靴を何度も履かれています。
服は変わるのに、靴はいつも一緒。気に入った靴を愛着を持って履き続ける。
そんなシーンが庶民感覚をほうふつとさせるのかもしれません。
装いからのアプローチ
国民一人一人とじっくりと言葉を交わせない立場を理解し、装いを通して国民へのアプローチを図っていたことがわかります。
国民に親近感を持ってもらうには、
信頼関係を作るにはどうしたらよいのか、
そう考えながら装ってきたスタイルが、単なるロイヤルファッションという枠を超えて、卓越したアイデンティティスタイルに昇華されたのかもしれません。
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エグゼクティブに向けたイメージコンサルティングオフィスBEST GRADE
Written by 吉村ひかる
グローバルでトップ10%の国際イメージコンサルタントと認定される
イメージブランディングのプロフェッショナル
- 株式会社BEST GRADE 代表取締役 リーダー服飾研究家
- BEST GRADE アカデミー主宰
- AICI国際イメージコンサルタント協会認定 国際イメージコンサルタントCertified Image Professional
- 一般社団法人パフォーマンス教育協会公認 エグゼクティブ・パフォーマンス・インストラクター