短パンはビジネスに不向きか
短パンでビジネスはダメでしょうか
経営者と企業のブランディングに印象管理の重要性を伝える国際イメージコンサルタント・リーダー服飾研究家の吉村ひかるです。
暑かった夏がやっと終わりそうですね。
この夏ならではの特徴とも言える、お客様から多かったご質問があります。
それは、「やはり短パンはビジネスには不向きでしょうか」というもの。
この酷暑ではよくわかります。
実際に、短パンでお仕事されている方もいらっしゃいますから。
その姿は見るからに涼しく快適そうです。
きっと街角でインタビューしたら、OK派とNG派の真っ二つに分かれそうです。
この短パン、現代だけで判断するよりも、歴史を遡ると面白いことがわかります。
短パンがフォーマルとして履かれた歴史
長ズボン(ここでは比較のためにこういう言い方をします)が、一般的なフォーマルになったのは19世紀以降です。
それまでは、西欧では短パンは主に貴族のものでした。
オ・ド・ショースと言ったり、ラングラーブと言ったり、キュロットと呼ばれたり、名称を変えながらずっと長い間、短パンがフォーマルとして履かれてきました。
ただ、その下にはぴったりとしたタイツを履き、鍛えられた美しいふくらはぎを見せるようにしています。
現代のように、素足やすね毛を見せる履き方は、良しとされていませんでした。
ルイ14世に至っては、ルイヒールと呼ばれるハイヒールを合わせて強調しています。
それに対して、一般庶民の多くは長ズボンでした。
日本ではというと、1943年(戦時中)に資源確保のため暑熱用国民服として男性用短パンが考案され、胸に儀礼章をつければ宮中にも入れる正装だったそうです*。
現在では短パンはカジュアルという印象ですが、こう見てくると、短パンが正装だった時代も世界各国で幾度かあったことになります。
面白いですね。
その時代の社会のコンセンサスが左右しています。
社会のコンセンサス
今では、ドレスコードを持たない企業が多いので、短パンを履くことはダメではないですが、
「所属している企業の服装文化が許容している範囲なのか」によるのではないかとお客様にはお伝えしています。
企業の服装文化は、クライアントや取引先の服装も加味しながら作り上げられてきているので、そこを起点に考えられるのが良いのではないでしょうか。
短パンを履いて仕事をすることで、快適さやフットワークの良さを伝えられる環境ならベストですし、
逆に真剣みがないとか信頼感に欠けるなどの印象を与えてしまう環境でしたら、着用は見合わせたほうがよいでしょう。
すべては社会や企業のコンセンサスを考えながら判断すると決めやすいのではないでしょうか。
*2024年9月14日朝日新聞記事より
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Written by 吉村ひかる
グローバルでトップ10%の国際イメージコンサルタントと認定される
イメージブランディングのプロフェッショナル
- 株式会社BEST GRADE 代表取締役 リーダー服飾研究家
- BEST GRADE アカデミー主宰
- AICI国際イメージコンサルタント協会認定 国際イメージコンサルタントCertified Image Professional
- 一般社団法人パフォーマンス教育協会公認 エグゼクティブ・パフォーマンス・インストラクター